2023年12月31日日曜日

令和6年度 新年挨拶 代表理事組合長 佐野成昭

新年あけましておめでとうございます。
令和6年の年頭に際し、謹んで新年のご挨拶を申し上げます。
新型コロナウイルスも5類に移行し、社会活動がやっと正常に戻りつつ人流の動きも活発になってきた様に思います。生活面では、軒並みに食料品、電力、燃油の相次値上げラッシュで、特に子育て世代の家計には影響が出ており、懐が寒い年になりそうです。政府の景気予想では、緩やかな回復傾向と言う事ですが、あまり実感がわかない状況だと思います。一刻も早く無用な争い事が終結して平和な国際社会になり、エネルギー、食料、資源等が持続的に、かつ安定的に往来する日が来ることを心より願っております。
昨年の作柄は、近年雪解けが早く春の定植作業も順調に始まりましたが、6月7日に天候の急変により、市街地区を中心に降雹、降雨があり、豆類で一部廃耕を含め玉葱・てん菜・大豆・馬鈴薯に被害があり、二年続きの降雹に気が抜ける思いとなりました。
小麦については、6月の気温や日照率も高く、収量・歩留含め平年作以上の出来に、これまで増収に向けて取組んできた学習会や青空講習と熱心に学んできた成果が実り、生産者は基より、今まで携わってきた営農課木俣嘱託や荒木係長をはじめとした普及センターの皆さんのおかげと熱くお礼申し上げます。
その後については、真夏日が続き、てん菜・馬鈴薯・豆類に病害・減収・低糖分となり計画を下回る事となりました。玉ねぎに至っては、日焼けによる歩留の低下もありましたが、価格についてはR3年と同じような価格帯で推移しています。
酪農畜産については、飼料の高止まり、個体販売の低迷、猛暑による生乳減少もあり厳しい環境にあります。
この厳しい環境の中、政府は需要拡大支援、飼料の支援、補給金、資金の援助等行っているものの、販売物への価格転嫁が進まず、国内企業による稼ぐ力を早期に発揮される事を期待し、経済の好循環による消費拡大が待たれる所であります。
昨年4月に役員改選があり、理事2名・監事1名の交代があり、職種・年代・職歴共にバランスが取れた新役員体制となりました。社会変化、世界情勢、感染症、気象変動と変化の多い中で、組合員の営農と生活をしっかり守る事が私たちに課せられた使命であります。生産者との対話を深め、日本の食料基地である使命感を持ち、食料の安定生産と農畜産物の需要拡大に取り組み、命の源である食料を生産し、まさに新しい時代の農業を新役員と共に築き、次世代後継者に繋いで参ります。
尚、本年は第10次振興計画の策定年に当たり、各策定委員にご足労の中、最終施策のまとめに向けて審議頂いております。第9次の5年間では、予期もしないコロナの関係、ウクライナ紛争と全世界を震撼させる出来事により、この影響をまともに受けエネルギー、穀物、生活物資の値上げ、物流の停滞など予期しない出来事の連続でした。次期振興計画では、重点施策を3つに絞り、1つ目は農業所得の増大と持続可能な生産の確保、2つ目は担い手確保と次世代の多様な価値観に対応した経営、3つ目は食料・農業・環境に関する地域住民理解の醸成を基本として、強い農業と豊かな魅力ある農村を目指す内容になっており、指針に沿った今後5年間の取組みとして進めて参りますのでよろしくお願い申し上げます。
最後になりますが、JAの存在意義は、相互扶助の精神で成り立っています。お互い様と気楽に言える組合員間が理想であります。協同組合の意義や組合員の役割についても、改めて振り返って頂きながら、更なるJAの結集をお願い申し上げます、今後も組合員の皆様が夢と希望を持って営農と生活が持続出来る環境を整えられますよう、JAも全力で取り組んで行きたいと思います。
本年も組合員、ご家族様が健康で災害も無く豊穣の出来秋を迎える事が出来ますよう心からお祈り申し上げ、年頭のご挨拶といたします。