10月30日JA会議室にて入塾者8名出席のもと、普及センター荒木係長を講師に迎え2年目第7回ふるさと塾を開催しました。
講義内容は、土壌の基礎、断面調査や有機物補給について説明を受け、土づくり、圃場管理の基本を学習しました。農耕による地力低下と地球温暖化のメカニズムについて、農耕により大気中の酸素が地中(圃場)に入り、地中のC(炭素)・N(窒素)と結合すると温室効果ガス(二酸化炭素)が発生し、大気中に放出され地球温暖化の原因になり、ガス放出に伴って圃場中の炭素、窒素を放出するため地力低下につながる。地球温暖化の原因は、プラウを掛ける事である。世界で広がる耕さない農業「不耕起栽培」が土壌保全に有効であり、被覆作物の導入と組み合わせる事で持続的な農業に結びつけたという土壌保全実証の説明を受けましたが、日本ではまだ馴染みが無い話です。不耕起栽培による弊害として、今年の様にてん菜の褐斑病多発年は、感染源を残さないよう耕起が必要です。オホーツクは年間降水量(津別町は750mmくらい)が他の地域に比べて少ない為、保水性の高い圃場づくりが求められ、耕起による圃場水分のロスを防ぐために耕盤層を適度に残しつつ圃場の保水と作物の根張りを両立させる等、試行錯誤を続けながら農業生産を高めていく必要があると説明を受けました。
午後からは北見農業試験場(訓子府町)に出向き、宗形研究主幹の案内により施設を見学させていただきました。研究内容の一つとして馬鈴薯は、道東に適する高品質安定多収な新品種の育成を行い、ジャガイモシストセンチュウに抵抗性があり、そうか病等に対して耐病性を持つ、でん粉原料、油加工(ポテトチップス)、業務加工(コロッケ)に適する品種の開発を行っています。
【第8回 クミカン制度とICTの取組を学ぶ】
11月13日JA会議室にて入塾者9名出席のもと、第8回ふるさと塾を開催しました。最初に加藤金融共済係長から「クミカン制度と営農計画の概要」について説明がありました。クミカン営農管理報告票の見方のほか、クミカン制度とは、組合員勘定取引約定書に基づいて、毎年度営農計画書を作成し、これに定めた取引クミカン口で決済し、残高不足の場合は当座貸越により自動的に決裁する方式をいい、1年間の短期資金であり、年末必ず精算するものと説明し、営農計画書の作成が最も重要で、実践目標の明確化や計画に基づく実践、期中実績点検、次年度に向けての課題整理といった一連の経営管理(マネジメントサイクル)の基幹に位置付けられるものであることを学習しました。
次に、有岡嘱託より「ICT(スマート農業)の基礎」について学習しました。スマート農業とは、ロポット技術やICT(情報通信技術)、AI(人口知能)やIoT(様々なものをインターネットで繋げること)等の先端技術を活用し、超省力化や生産物の品質向上を可能にする新しい農業、人手不足や高齢化など人の力では困難な解決課題を技術で解決していくのが「スマート農業」であると説明し、当JAのスマート農業への取組経過や北海道畑作農業の現状、RTKとは、ホクレンRTKシステム等について学習しました。
次回は、12月1日にJAカレッジ講師を招いて農業協同組合論を学習する予定です。