2021年12月24日金曜日

『新年の挨拶』 津別町農業協同組合 代表理事組合長 佐野成昭

令和4年の年頭に際し、謹んで新年のご挨拶を申し上げます。

組合員の皆様に於かれましては、本年が希望に満ちた良い年であります様、心からお祝い申し上げます。 日頃より信用、共済、販売、購買、利用事業と広範囲に御利用頂いている事に対して感謝と御礼を申し上げます。

世界を震撼させたコロナ禍も2年目に入り地域経済に与える影響は計り知れません。 ここに来てワクチン効果もあり感染者の減少に向かっていますが、新しい変異株が南アフリカで発生し予断を許さない状況にありますが、今まで同様に新型コロナ対策には気を緩める事なく取り組み願います。

当JAでは、第30回JA北海道大会で決議されました、議案第一号の 【JA運営の好循環】に向け対話の成果を実践し、加速する社会・経済環境の変化に適応し組合員とJA役職員との対話を通じて実践します。 また、議案第二号の 【JA運営の好循環】を支える人づくり・JA経営の強化として、特に対処が必要な組合員・JA役職員の人づくりを実現する為の環境づくりやJA経営基盤の確立・強化等に取り組む事を議題として設定し、JA北海道が一丸となり意識・目線を統一する大会と位置付け、今後の事業計画、農業振興計画、中期経営計画等に反映されるよう実践いたします。

さて、昨年の農畜産物状況については、4月下旬に80㎜の降雨があり、一部てん菜の直播に再播がありました。その後、6月~8月の旱魃により馬鈴薯、玉ねぎ、豆類、粗飼料に影響があり、前年の約7割の収量となり大変厳しい状況でありました。小麦、てん菜は9月に降雹があり心配されましたが平年作の作況となりました。牛乳についても、コロナ禍の影響により乳製品の在庫が積み上がり消費拡大に向けて、JAグループ全体で取り組んでいる所であります。

国際情勢では、自由貿易時代に入り安価な物が海外より多数輸入されるようになり、国内農産物も影響を受けているところですが、コロナ禍後の経済が回復に向かうとともに、石油、飼料、肥料、各種資材等が相次ぐ値上げに踏み切りその対応に苦慮していますが、ここに来て、中国が肥料原料の輸出制限により一部に供給出来ない事態となり、その対応に追われている所です。過度の海外依存に懸念があり、農産物が輸出制限により国内に入ってこない事態も想定されますので、農畜産物の国内自給率を上げて行く事は食料安全保障上からも重要な事であり、国民的運動にして行かなければなりません。 更に、コロナ禍による消費減退により特に生乳、砂糖の消費が落ち込み在庫処理と出口対策が急務となり、政府自民党との意見交換や要請活動を通じて現場の声を伝え年度末の補正予算に反映して頂く様、また、今後の農業生産基盤の維持、石油高騰対策、自給率の向上に向けた取り組み等、次年度に向けて担い手が安心して営農が出来る対策をお願いしました。

最後になりますが、津別町農業もコロナ禍、災害、貿易交渉、天候不順と幾多の危機を乗り越えて現在がありますが、この先は組合員戸数の減少、労働者不足、担い手不足という課題があり簡単に解決は難しいと思われますが、様々な対策を講じて農業者、担い手が夢と希望を持ち、農業所得の拡大に取り組みJAと組合員の強固な結びつきのもと、組合員の皆様に利用して頂けるJAづくりに取り組む環境を築いて参ります。

本年も組合員、ご家族の皆様が健康で災害も無く豊穣の出来秋を迎える事が出来ますよう心からお祈り申し上げ、年頭の御挨拶とさせて頂きます。